防災情報配信サービス(Disaster Recovery)
Disaster Recovery とは、災害などによる被害を最小限に抑えるための予防措置のことをいいますが、私たちは、その予防措置としての危機管理情報は必要としている国民に間に合わなければ意味がないという絶対的な理念があります。近年、我が国における自然災害が激甚化している中、私たちは、防災・減災・事前防災情報流通事業の確立を目指し研究を進めてきました。
ネット配信者である「コンテンツホルダー」や「プラットフォーマー」を通じて情報入手することが当たり前となる国民のニーズに応え、ネット配信者様を通じたジャストインタイムな防災情報提供が当たり前になる社会が実現するよう日々研鑽を積み、1日にでも早くBosaiTUBE®のクロノロジー型リードタイム共有システム(特許登録済:特許第6923963号)及びSeamlessNet®&SeamlessCard®(特許申請済:特願2022-212816)が行き渡り皆様のお役に立てるよう努力しております。
BosaiTUBE®が提供するクロノロジー型リードタイム共有システムとは、
2012年10月29日、米国ニュージャージー州・ニューヨーク州に上陸したハリケーン・サンディは、大都市を直撃、地下鉄や地下空間への浸水をはじめ、交通機関の麻痺、ビジネス活動の停止など、近年発生した災害の中でも極めて甚大な被害をもたらしました。ニューヨーク州知事らは、「被害の発生を前提とした防災」として事前にタイムラインを策定しており、タイムラインをもとに住民避難に対する対策を行ったことで、ハリケーンによる被害を最小限に抑えることが出来ました。
3.11東日本大震災において、避難情報の発令・管理者の避難指示が争点となった大川小訴訟の最高裁判決で行政側が敗訴いたしました。これにより、今後発生する災害に対して被災者への避難指示が伝わるように、行政には事前防災の対策が求められることになりました。したがって、自治体でのタイムライン導入は必須になっていくことが想定されます。
BosaiTUBE®では、これまでの単体情報取得から、平時、注意喚起時、防災情報の発表・伝達、有事体制の構築、避難誘導、公共交通機関の運行・停止等の対応、緊急輸送路の確保等、防災関係機関が実施するタイムライン(防災行動計画)に寄り添う形で、クロノロジー型※の防災情報にて地域住民のみなさまへ「いつ」、「誰が」、「何をするか」を伝達させていただくことによって、防災行動に必要なリードタイムを共有していただく新しい地域情報流通の実現を目指しております。
主たる災害の発生時点の時刻を「ゼロ・アワー」といい、このゼロ・アワーから時間を遡り、個々の防災行動を実施するタイミングと防災行動に必要な時間を「リードタイム」といいます。防災行動を有効に機能させるためには、ゼロ・アワーより前にリードタイムを確保して、早めに防災行動を開始することが、一人でも多くの命を救う鍵となります。
※クロノロジー(chronology)のことであり、過去の出来事を時系列に並べたものをいいます。災害時などに、情報を時系列に沿ってホワイトボードなどに書き出し、災害情報共有し整理する手法のことです。
BosaiTUBE®が提供するSeamlessNet®&SeamlessCard®とは、
昨今、IT化する国民生活を支えるインフラとしてマイナンバーカードが話題となっていますが、災害時の情報伝達としても利活用できる、次世代型スマートカードとして、そのプロトタイプといえるカードサイズ型通信端末の「SeamlessCard®」を開発しました。その特色として、通信の脆弱性を克服するためLPWA(低消費電力広域通信)に属するWi-Fi HaLow (IEEE 802.11ah)と当社が保有する特許技術を活用することで、地震などの危険を察知し避難行動を促すトリガー信号をキャッチした時にアクセスポイントから「退け時」のリードタイムをカードの表示画面を介して伝達し、適格な避難行動に役立ててもらうとともに、クラウドを通じて避難動線上における避難者の動態把握ができるように設計されています。さらに、カード同士がメッシュ状に通信することも実現しており、アクセスポイントにだけ依存した場合の通信の脆弱性も補完できるようにしています。